Hey-Bee!!

 

 

テイルズ オブ リバース

 

 

ヴェイグ←アニー

 

 

 とある町の宿屋(スミマセン、まだ地名とか覚えてません(土下座)サニータウンでしたっけ?)。

 深夜、同室のヒルダはこっそりとランタンに火を灯しテーブルに向かって座っていた。

 手にはタロットカード、それらをテーブルの上に広げて混ぜている。

 「何をしているの?」

 アニーは何かをしているらしきヒルダが気になって、眠たい目を擦りながら尋ねてみた。

 「占いよ」

 「何を占っているの?」

 「ちょっとね」

 短い返答。

 独特な雰囲気を持っているヒルダにアニーは気後れしてしまう。

 「起こしちゃったかしら?ごめんなさいね」

 「ううん、平気。お手洗いにも行きたかったし」

 アニーは首を振って、ベッドから降りてスリッパの上に足を置いた。

 「そう?」

 一枚、タロットカードを引いてヒルダはクスリと笑みを浮かべた。

 「どうしたの?」

 「何でもないわ。 アニー、あまり夜更かししちゃダメよ?若いからって肌が荒れないわけじゃないから」

 「・・・・・・・う、ん?」

 引いたタロットカードをまた他のカードに混ぜて、束にしてカードケースに戻した。

 「それじゃぁ、私は寝るわ」

 「うん、お休みなさい」

 ヒルダがテーブルから離れると同時にアニーは部屋を出た。

 

 

 宿のトイレは各部屋には取り付けられておらず、ロビーの方にあるトイレを使わなければいけない。

 大きなところだったら困るだろうが、小さな宿では歩く距離も少なくすぐに辿り着く。

 用を済ませたアニーはまた、ロビーを通って部屋に戻ろうとした。

 けれど、急に外が気になった。

 夜の外。

 静かな外。

 宿の扉の外から妙な音が聞こえる。

 シュ、シュ、シュ。

 (何だろう?)

 アニーは大きな目をぱちくりとさせて、そっと扉を開けてみた。

 

 シュ、シュ、シュ。

 規則正しく剣を振り下ろす。

 振り下ろす動作に連動するように彼の長い髪も左右に大きく揺れる。

 「ヴェイグさん?」

 声をかけるとヴェイグはハッとして顔を上げて視線を鋭く向けるが、すぐに柔らかい表情になった。

 「どうした・・・・・・眠れないのか?」

 フゥ、と1つ息を吐いてヴェイグは剣を下ろした。

 汗ばんだ顔から首にかけて張り付く乱れた髪を軽く掻き揚げて整える。

 「ううん、ちょっとお手洗いに・・・・・・・・。 ヴェイグさんは眠れなかったの?」

 「いや。 ただ・・・訓練していただけだ」

 「こんな夜更けに?」

 「時間が勿体無い。俺に寝ている暇などない」

 ヴェイグはキュッ、と今まで剣の柄を掴んでいた手を握った。それを見下ろして皮肉げに言い放った。

 「ヴェイグさん、あまり無理をしないで下さいね。 昼間に倒れてしまっては」

 「解っている。 俺のせいでまた皆に迷惑を掛けたくない」

 「気をつけて下さいね。 でも、嬉しいな」

 「?」

 「だって、私と話す暇はあるってことですよね?」

 「!」

 フフ、とアニーははにかんで嬉しそうに言うとヴェイグはグッと照れたように口元を手で覆った。

 「笑いたい時には笑った方がいいですよ? ヴェイグさんはもうちょっとティトレイさんを見習った方がいいかもしれません」

 「俺に馬鹿になれと?」

 「そういうわけじゃないですけど。 でも、ヴェイグさんはいつも怖い顔をしていますから笑った方がいいと思います」

 「怖い顔・・・・・」

 顔には見せないけれど、落ち込んでいるヴェイグにアニーはさらにクスクスと笑った。

 「ヴェイグさん、あの時ありがとうございました」

 「あの時?」

 「あの時、ユージーンを殺そうとしていた時。私、失敗しちゃって倒れていたのをおぶってくれましたよね?」

 「ああ。 マオには無理だと思ったし、ユージーンには運ばせられないと思ったから」

 「私、あなたに運んでもらわなかったら・・・・・・きっと、こうしていなかったと思います」

 「そうか」

 短い返答。

 けれど、心地が良い。

 アニーはエヘへと笑いながら深く頭を下げた。

 「それじゃぁ、私。夜更かしはお肌に悪いみたいなんで、もう寝ますね。 ヴェイグさんもちゃんと寝てくださいね」

 お休みなさい、アニーはクルリと踵を返して宿へと戻っていった。

 「・・・・・・・・・」

 誰もいない、静かな夜の外。

 ヴェイグはカァ・・・・・・ッと顔が赤くなった。

 アニーを背負い街へ向かったあの時、背中に体を預けるアニーがうわ言のように言った言葉。

 ヴェイグは思い出して顔を赤くした。

 

 

 

 部屋に戻ると、ヒルダはベッドの中で寝息を立てていた。

 アニーは起こさないように、静かにドアを閉めてベッドの中に潜り込んだ。

 そして、ヒルダが焚いたであろう香の匂いに誘われるようにして眠りについた。

 そこで見た夢はヴェイグに負ぶってもらったときの回想に似た夢。

 

 傷ついて、倒れたアニーをヴェイグは背負った。

 甲冑が痛く、冷たく感じた。

 けれど、ジンっと温かい体温を感じる。

 まるで、お父さんみたい。

 大好きだったお父さん。

 お父さん、大好き。

 もしかしたら、口に出たかもしれない。

 でも、いいや。この人になら、聞かれても。

 『大好き』

 『・・・・・・・・・!?』

 

 

 

――あとがき――

 マオ「どうしたの、ヴェイグー?」

 ヴェイグ「い、いや・・・・・・(////)」

 ユージーン「止まっている暇は無いぞ、早くするんだ」

 ヴェイグ「あ、ああ・・・・・・(汗)」

とか一悶着があったら面白いだろうなぁ、と思ってみた瞬間。

 

TOR初作品です。

2005.01.10.

 

とっても戦闘が難しくて、ヴェイグが死にまくってます。

助けてください(切実)

アニー「ヴェイグ!」

マオ「またなのぉ〜」

ユージーン「修行が足りないな」

ティトレイ「まだ、俺の方がマシじゃないか!」

ヒルダ「・・・・・・(ふぅ)」

 

ところで、ヴェイグって伊達政宗(戦国無双)ですよね?

それでトーマは武田信玄?

 

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